法人化するのにベストなタイミングはいつ?
次のような場合はメリットが大きく、法人化するのにベストなタイミングといえます。まず、「利益」が一定の水準に達した時です。
これは、個人事業主の所得税率の方が法人の税率よりも高くなるからで、利益が一定水準を超えると法人の方が納めなければならない税金の額が低くなるので、節税効果が期待できるといえるでしょう。
次に、売上高が1000万円を超えた時も、消費税の課税免除がなくなるため、法人化のタイミングといえます。
※節税を目的とした法人化をご相談の場合は、業法の観点から税理士の先生をご紹介させていただきます。
上記は節税の観点からの良いタイミングですが、銀行から融資を受けたい、取引先を拡大したいなど、信用力を付けたい時も、法人化のタイミングといえます。
個人事業主よりも法人の方が、信用力が高いと評価されるからです。
また、事業拡大や新規事業の立ち上げなど、大きなお金がかかる時も、法人化を検討すべきです。個人事業主のまま借り入れをすると、万が一事業主が死亡したときは、相続債務となり、相続人に承継されることとなりますし、上で述べたように、法人は信用力が高いので、事業拡大のための融資が受けられやすくなり、助成金や補助金の申請も、法人であることが有利に働くことがあります。
また、決算期は書類の整理や数値の確認など、やるべきことが非常に多いため、法人化にあたっては、繁忙期を避けることも重要です。
裏を返せば、個人事業主が12月決算しか認められないのに対し、法人になると決算期を自由に決定できますので、事業に適した決算期を設定したいときも法人化のタイミングと言えます。
ただ、上述したのはタイミングの話であって、会社設立にあたっては、考慮すべき多くの判断要素があります。経営能力を発揮して経営的に成長し続けられるかという自己実現の観点、社会貢献、税額軽減、会計面、従業員管理などの人事面、給与、労働条件、福利厚生等を向上できるかという労務面、社会保険料低減、助成金、補助金、公的融資等の獲得、事業規模の拡大、後継者確保、従業員確保、マーケティング力強化、コスト削減、信用増進など、様々な観点を総合的に勘案して、法人化を考える必要があります。
このように、法人化するにあたっては、決めなければならないことや様々な手続きが多くあります。設立形態によっても初期費用が大きく変わることもあり、最大限メリットを引き出すためにも、専門家である司法書士に依頼するのも一つの手段となっています。是非当事務所にご相談ください。
神保町法務司法書士事務所は、東京都千代田区で、会社設立、登記、相続などの法務問題のほか、司法書士業務全般を取り扱っております。会社法人化についてお困りの際はお気軽にお問い合わせください。迅速・丁寧・的確・フレキシブルな対応で、ご相談者様に最適な解決方法をご提案させていただきます。