受付時間
9:00~20:00
定休日
土日祝日

相続放棄とはどのような制度か|期限・手続き・限定承認との使い分けも解説/神保町法務司法書士事務所

神保町法務司法書士事務所-登記-無料相談(千代田区) > 相続(対策・手続き) > 相続放棄とはどのような制度か|期限・手続き・限定承認との使い分けも解説

相続放棄とはどのような制度か|期限・手続き・限定承認との使い分けも解説

相続が始まり、被相続人(亡くなった方)に多額の借金があると発覚することがあります。この場合でも相続人は必ず債務を引き継がなければならないわけではありません。状況に応じて「相続放棄」や「限定承認」を選択できます。

このどちらを選ぶかで手続き方法も結果も異なるため、違いをきちんと理解しておくことが大切です。

 

 

相続放棄とはどのような制度か

相続放棄とは、被相続人の有していた財産に関する権利および義務を一切引き継がないという意思を家庭裁判所に申し出る手続きです。法律上、相続放棄をした者は「その相続に関して、はじめから相続人とならなかった」と扱われます。

 

その結果、預貯金や不動産などプラスの財産も、借金や保証債務などマイナスの財産も、まったく引き継がないことになるのです。

 

なお、相続放棄は各相続人が単独で申述可能です。ほかの相続人の同意を得る必要はありません。
ただし、一度受理されると原則として撤回できないため、手続き前に財産状況をできる限りチェックしておくことが重要です。

 

 

相続放棄の期限と申述の流れ

相続放棄を行うなら「自己のために相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内」に申述しなければなりません。

 

この3ヶ月間は「熟慮期間」といい、3ヶ月間で財産調査が終わらないなどやむを得ない事情があれば家裁に申し立てて熟慮期間を延長できるケースもあります。

 

※熟慮期間の起算点は死亡日ではない

熟慮期間のカウントが始まる起算点は、被相続人が亡くなった日(死亡日)ではない。あくまで「自己のために相続の開始があったことを知ったとき」である。

例:疎遠だった親族の死亡と、その方について自分に相続権があることを後から知らされた場合は、その知らせを受けた日が起算点となる。また、先順位の相続人全員が放棄をしたために新たに相続人となった場合は、その事実を知った日が起算点となる。

 

 

申述に必要な書類

相続放棄の申述は、被相続人の最後の住所地を管轄する家裁に対して行います。

 

基本的に必要となる書類や費用は次のとおりです。

 

  • 相続放棄申述書
  • 被相続人の住民票の除票または戸籍の附票
  • 申述人の戸籍謄本
  • 被相続人の死亡の記載のある戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本
  • 申述人1人あたり収入印紙800

 

※相続放棄申述書のフォーマットや記載例については、裁判所の公式サイトから確認可能。

 

申述後は家裁から照会書が届くことがあり、内容を確認して回答することで申述が受理されます。

 

 

限定承認とはどのような制度か

限定承認は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務および遺贈を弁済するとの留保を付けて相続を承認する制度です。

 

相続放棄と異なり、プラスの財産は引き継ぎながら、マイナスの財産についてはプラスの財産の範囲内でのみ責任を負う形になります。

 

財産と負債のどちらが大きいか判断がつかないケースや、家業の設備や特定の不動産をどうしても手元に残したいケースなどに検討される手段です。

 

 

相続人全員の共同申述が必要になる

限定承認では、相続人が複数いる場合、共同相続人の全員が共同して申述しなければなりません。これは相続放棄との大きな違いでもあります。一人でも同意しない相続人がいると限定承認はできません。

 

また、申述の際には財産目録を作成して家裁に提出する必要があり、受理後は限定承認があった旨や一定期間内に請求をすべき旨の官報公告を行います。その後、相続財産の清算手続きを通じて債権者への弁済などを行います。

 

相続放棄に比べて手続きの負担が大きい傾向にあります。

 

 

相続放棄か限定承認の使い分け

2つの制度の主な違いを整理すると、次のようになります。

 

相続放棄

限定承認

・プラスマイナスとも一切引き継がない

・各相続人が単独で申述できる

・手続きが比較的シンプル

・負債が明らかに多いケースで向いている

・プラスの財産の範囲内でマイナスを負担する

・相続人全員が共同で申述する必要がある

・財産目録の作成、官報公告等が必要

・財産状況が不明または特定の財産を残したいケースで向いている

 

たとえば、被相続人に財産はあるものの負債が多く、そのなかに家業の機械設備や実家の土地など手放したくない財産が含まれている場合は、限定承認を検討する価値があります。
一方、明らかに負債が財産を上回っていることが確認できる場合や、手続きを迅速に終えたい場合では相続放棄が選ばれることが多いです。

 

ただ、いずれにしろ熟慮期間内に判断・手続きを進める必要があります。個別の事情によって最適な手段は異なりますので、早めに司法書士へご相談ください。

神保町法務司法書士事務所が提供する基礎知識

  • 相続とは

    相続とは、相続人が、被相続人の一身に専属したもの以外の被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継するものです。(民法八百...

  • 相続人調査とは

    相続人調査とは、 被相続人の戸籍を調査して法定相続人が誰であるかを調べることを指します。誰が相続人であるのかということは...

  • 商業登記とは

    ■商業登記制度の意義商業登記制度は会社や商人に関する取引上重要な事項を商業登記簿に登記して公示するための制度であり、商号...

  • 相続登記とは

    ■相続とは相続は、人の死亡を原因として開始します(民法882条)。相続人が2人以上いる場合、相続財産(相続の対象となる財...

  • 民事信託のメリットとデメ...

    民事信託の大きなメリットは成年後見制度や遺言では実現できなかった自由な財産管理・承継が可能という点です。民事信託は契約行...

  • 事業承継を司法書士に依頼...

    事業承継を司法書士に依頼することのメリットとしては、①法律知識が豊富である点、②他士業とのネットワークに優れている点が挙...

  • 遺産分割協議書の作成

    ■遺産分割協議書とは遺産分割協議書とは遺産分割協議の内容を記した書面です。相続を行う際には、相続人同士が遺産分割協議を行...

  • 相続財産調査とは

    相続が発生した時には、相続人を確定するだけでなく、相続する財産がどのくらいあるのか、どのようなものであるのかを調査する相...

  • 遺留分

    ■遺留分とは兄妹姉妹以外の相続人は遺留分を有しています。直系尊属のみが相続人の場合は被相続人の財産の1/3(1028条1...

  • 遺言書作成

    ■遺言書とは遺言書とは被相続人が相続人の遺産分割について生前に定めておいたその内容を記録した書面です。遺言書には主に、自...

  • 相続放棄

    ■相続放棄とは相続した場合相続人は被相続人の一切の権利義務を承継します。しかし相続放棄の手続きをした場合、 初めから相続...

  • 登記書類の作成

    ■不動産登記の申請不動産登記においては、IT化の進展などに伴って、現在ではオンラインでの申請が原則とされています。登記の...

  • 商業登記とは

    ■商業登記制度の意義商業登記制度は会社や商人に関する取引上重要な事項を商業登記簿に登記して公示するための制度であり、商号...

  • 紙の定款と電子定款

    定款とは、商号や事業の目的、本店所在地、機関等、会社についての根本的な規則を記載・記録したものをいいます。定款には、書面...

  • 不動産の名義変更

    ■所有権移転登記所有権移転登記とは、その名の通り所有権が移転したことを示す登記です。登記上では、最後の所有権移転登記の名...

  • 抵当権の設定・抹消

    抵当権は、弁済期が到来しても債務が弁済されない場合に、担保とした不動産を競売にかけて、売却代価から他の債権者に優先して弁...

  • 所有権保存登記

    ■所有権保存登記とは所有権保存登記とは、ある不動産につき初めて行う所有権の登記のことです。言い換えれば、「表題登記」が作...

  • 会社の設立・変更登記

    ■会社の設立の登記ここでは、株式会社における発起設立の場合の設立登記について紹介していきます。設立の登記は、会社設立の手...

  • 会社設立の流れ

    会社の設立は、商号(会社の名称)や事業目的等といった会社の根底となる基本事項の策定から始めるのが通常です。その後は決定し...

  • 法人化するメリット・デメ...

    個人事業者が新たに法人を設立して法人格を得ることを、一般に、「法人成り」といいます。事業の法人化は取引の幅や範囲が広がる...

  • 株式会社と合同会社の違い

    株式日本で設立される会社はその組織形態の在り方から、「株式会社」と「持分会社」の二つに大別されます。また、持分会社はさら...

  • 会社の概要を決める

    会社設立にあたっては、盤石な組織づくりから開始していくことが大切です。特に、「会社の憲法」ともいわれる定款は、役員・機関...

  • 事業開始に必要な届出

    会社を設立した後、実際に事業を開始するには各種行政機関に所定の届け出を行う必要があります。ここでは、事業の開始に必要な届...

  • 事業計画書の作成

    事業計画書は、会社の設立に際して必要な資金を集めるために重要な役割を果たします。事業の方向性を検証し、計画書を作成するこ...

  • 資金調達

    会社を設立しても資金が十分になければ、事業の拡大や新規事業への参入等、会社としての発展を妨げることになるかもしれません。...

  • 民事信託とは

    民事信託とは、信託法の改正によって本格的な活用が可能になった制度です。民事信託では受託者、委託者、受益者といった主体が登...

  • 民事信託の手続きと流れ

    民事信託を行う場合には、何を行いたいのか、それは民事信託でどのような形で実現できるかといった把握をはじめに行う必要があり...

  • 認知症対策としての家族信...

    従来認知症への対策としては成年後見制度が唯一の解決手段といっても過言ではありませんでした。しかし、成年後見制度は認知症の...

  • 遺言書の代わりとして

    民事信託の仕組みとして特徴的なものの一つが遺言代用信託と呼ばれるものです。これは民事信託を利用し、遺言と同じような効果を...

  • 成年後見制度

    成年後見制度は認知症や病気などによって、いわゆる制限行為能力者となった方を保護するためにあります。成年後見制度では財産の...

  • 事業承継の方法

    ■事業承継の方法事業承継では、その承継先によって親族承継・従業員承継・M&Aというような区別がされています。これ...

  • 親族承継と従業員承継

    ■親族承継の方法親族承継とは、現経営者の親族に対して事業を承継することをいいます。親族承継を行う場合、後継者育成、株式移...

  • M&Aによる事業承継

    ■M&Aの方法M&Aとは、事業を個人ではなく企業に対して承継することをいいます。M&Aを行うには...

  • 事業承継を司法書士に依頼...

    事業承継を司法書士に依頼することのメリットとしては、①法律知識が豊富である点、②他士業とのネットワークに優れている点が挙...

  • 民事信託を活用した事業承...

    ■民事信託とは?民事信託とは、自分の財産の管理を家族等に委託することをいいます。委託者は信頼の置ける相手に自己の財産を移...

  • 個人事業主の事業承継の流...

    ■大まかな流れ個人事業主が事業承継を行うにあたっては、後継者の選定・育成、株式等の財産移転の準備、財産移転を行う必要があ...

  • 公正証書作成

    司法書士の業務のひとつとして、公正証書作成があります。公正証書の作成は、以下のように進行します。まず、必要書類の手配を行...

代表司法書士

強みは、上場企業の経理部時代の経験である会計知識に、
会社法実務を組み合わせた中小企業及びベンチャー企業の法務サポート。

岩本司法書士の写真
代表司法書士
岩本 行基人
所属団体・資格等
  • 東京司法書士会
  • 民事信託推進センター 会員
  • 民事信託士
略歴

茨城県生まれ 神奈川県育ち 東京都在住

平成16年 明治大学法学部卒業後、地元の地方銀行、電機メーカーの経理部に勤務
平成21年 司法書士試験に合格
平成22年

都内の司法書士事務所数か所に勤務

※会社設立、企業法務、相続登記、不動産決済等それぞれに強みをもつ各事務所にて実務経験を積む。

平成28年03月 神保町法務司法書士事務所を開所。

事務所概要

身近な法律家『司法書士』があなたのお悩みにお答えします。

不動産登記、商業登記

司法書士は依頼を受けて様々な書類を作成したり、登記または供託に関する手続きを代理で行うことができます。

主に不動産登記や、商業登記が大きな仕事となります。

成年後見業務

近年司法書士の仕事として非常に注目されているのが、成年後見業務です。

判断能力の低下がみられる高齢者の方の財産を守るため、後見人をつけることが可能です。

事務所名 神保町法務司法書士事務所
代表者 岩本 行基人 (いわもと ゆきと)
所在地 東京都千代田区神田神保町1丁目32番地大湯ビル303号
電話番号/FAX番号 TEL:03-5577-2925 FAX:03-5577-2926
営業時間 平日 9:00~20:00
定休日 土日祝日
対応エリア 神保町、小川町、水道橋、お茶ノ水、神田、秋葉原
※一都三県対応可能
司法書士事務所相談サポート https://www.soudan-form.com/shihosyoshi-search/tokyo/903914/

ページトップへ